お客様
概要
株式会社キタムラが事業支援する「スタジオマリオ」は、全国に店舗を構える人気のフォトスタジオです。これまで、各店舗で数百種類に及ぶ衣装を管理し、利用状況を把握することが大きな課題でしたが、今回、画像解析AIを活用した衣装判定のシステムによって衣装の人気度をより高い精度で把握できるようになりました。
このシステムは、Amazon SageMakerを活用したAIモデルにより、写真から衣装を自動で分類したり、着用された回数を集計したりすることで衣装の品揃えに役立つ分析を可能にしています。
ポイント
- AWS Amazon SageMakerを活用し、類似画像を検出する画像解析システムを構築
- 類似衣装のグルーピング、写真内で着用されている衣装の特定
- 将来的に対象となる店舗や衣装が増加することを見越した、柔軟にスケール可能なアーキテクチャの採用
お客様の課題
- 全国350箇所以上の店舗で、それぞれ数百種類に及ぶ衣装を管理しており、利用状況を正しく把握することが困難であった。
- 衣装の分類や着用回数の集計、品揃えの調整に、多大な時間がかかっていた。
ご提案・実施内容
AWSのAmazon SageMakerを活用し、教師データとして数千種類の衣装について、十数万点の衣装画像を用いて機械学習用データベースを構築しました。
運用とコストの効率化のため、AWSのフルマネージドサービスを活用しています。
将来的に対象となる店舗や衣装が増加することを見越して、システムのスケーラビリティとメンテナンスの手間を最小限に抑えるため、サーバーレスアーキテクチャを採用しました。
当社で独自に開発した機械学習アルゴリズムを使用し、お客様の基準に沿った衣装の分類や、写真からの着用判断を行い、着用頻度の集計にも寄与しています。
衣装の中には類似のものが多いことや、着用時には衣装の一部が隠れてしまい判定が難しくなる、といった点が課題にもなりましたが、衣装の特徴をより正確に捉えることができるよう、画像の切り出しや類似度の判定方法を工夫しています。
導入結果
本システムは、一部店舗を対象に2023年より利用され、衣装の利用状況や人気衣装の把握、衣装の調達などにも活用いただいております。
これまで人手による分類、集計が必要だった業務を、本システムの導入により効率化することができました。