お客様
概要
三愛オブリ株式会社様は商社として石油事業等のエネルギー関連事業を展開する一方、化学品事業ではオートケミカル関連製品、防腐・防カビ剤製品の製造・販売事業を展開しています。
オートケミカル製品では製品の在庫の過剰による余剰コストや、欠品による販売機会損失が課題となっていました。
今回、AWS上に需要予測システムを構築することにより、予測誤差を20%以内に抑えることができました。
ポイント
- 予測アルゴリズムの検討段階では、Amazon SageMaker Canvasを利用して、迅速に予測モデルを構築
- システムの構築には、将来的な機能拡張やシステム連携にも柔軟に対応可能できるアーキテクチャを採用
お客様の課題
- 人による判断で洗車機用の洗剤や撥水材の需要を月ごとに予測し販売計画を立てていたが、最大で30%程度の誤差が発生していた。
- 在庫が過剰になれば製品の維持や廃棄にコストがかかり、欠品が発生すれば販売機会の損失・生産計画変更の余計な手間が発生する。販売量の予測精度を上げることがビジネス上重要であった。
- 季節的な要素や、花粉、黄砂、PM2.5などの環境要因が需要に大きく影響を与えていた。
ご提案・実施内容
- AIの活用により、製品の需要予測を自動化することによって、在庫/欠品を最適化し、余剰コストや機会損失を削減するシステム化をご提案させていただきました。
- 予測アルゴリズムの検討段階では、Amazon SageMaker Canvasの活用によって、迅速に検証を繰り返すことで、三愛オブリ様の知見から外部環境要因なども考慮し、精度を向上させることができました。
- システム化により、これまで三愛オブリ様が人手で実施していた帳票出力まで、自動化することで、既存の業務を変えずに効率化を進めることができました。
導入結果
年間販売数に対する予測誤差を20%以内に抑えるモデルを構築しました。
同モデルを組み込んだシステムを開発し、三愛オブリ様社内での運用を開始しています。
更なる予測精度の向上を図り、将来的には製造依頼や発注プロセスまで自動化することによる業務効率化を行うことを目標としています。
お客様からのコメント
各営業担当者からの販売計画の報告を基に生産計画を作成していましたが、需要予測システム導入により報告を待たず作業を進められるため業務効率が大幅に改善しました。
販売予測精度向上により生産計画変更回数を削減できており、調達・生産部門の業務効率が改善されました。
営業サイドでは事務作業の削減により営業活動時間の増加につながっております。
需要予測システムの導入により、ビジネスの運営がより効率的かつ効果的になり、グループ会社を含めた事業部全体のパフォーマンスが向上しました。
前述の通り、アクロクエストテクノロジー様と更なる業務効率化の実現を目指します。
関連情報
・三愛オブリ株式会社